M&A BUZZ

【2023年定番】M&Aを学びたい人におすすめの本(初心者・売り手向け)

監修

経営承継支援編集部

この記事は、株式会社経営承継支援の編集部が監修しました。M&Aに関してわかりやすく役に立つ記事を目指しています。

目次 [ ]

M&Aについて知るにはいくつか方法があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。その中でも、本(書籍)による学習は、インターネットが発達した現在でも主要な方法です。
本記事では、M&Aについて本で学ぶメリット・デメリットを前半で解説し、後半ではM&A関連本のうち、おすすめの本をピックアップして紹介します。M&Aを本で学びたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

M&Aの勉強方法と各勉強方法のメリット・デメリット

M&Aの主な勉強方法としては以下の5つの方法が挙げられます。
● 本
● Webサイト
● 動画
● セミナー
● 専門家への相談
はじめに、本以外も含めた各勉強方法のメリットとデメリットについて詳しく見ていきましょう。

本は専門家が執筆している&好きな時に読める

本で勉強する大きなメリットは、専門家が執筆している信頼性の高い情報を得られることや、自分が好きな時に読めることです。また、M&A関連の本は種類が多く、例えば、「企業買収」に関する基本的なものから、テーマを掘り下げた専門的なものまであります。自身が知りたい知識・レベルに合わせたものが選べるので、スムーズに学習しやすくなるでしょう。一方で、関連本の種類が膨大なため、「どの本を選ぶべきか迷ってしまう」点がデメリットだといえます。M&Aの初心者にとっては、本による学習ハードルが高く感じられる要因の一つでもあるため、後述する「おすすめの本」を参考にしてみるといいでしょう。

Webサイトはコストパフォーマンスに優れている

近年では、インターネット上でM&Aに関する情報が、数多く公開されるようになっています。例えば、Googleで「M&Aとは」と調べるだけで、さまざまなページがヒットするはずです。
WebサイトでM&Aを勉強するメリットは、必要な知識を短時間かつ手軽に身につけられることや、コストパフォーマンスが高いことです。Webサイトは基本的に無料で閲覧できるため、最もコストパフォーマンスが良い方法だといえます。
しかし、Webサイトは情報が断片的であることが多く、体系的にM&Aを勉強しづらいことが少なくありません。そのため、WebサイトによるM&Aの学習は、トータルで考えると効率が悪い傾向がある点がデメリットです。

移動時間などに耳で聞くには動画が良い

文字情報だけではなく、動画でM&Aについて勉強できるWebサイトやサービスもあります。
音声や映像といった視覚的な情報は、文字情報よりも理解が深まりやすいと考えられています。そのため、短時間で知識を身につけやすいことが、動画による学習のメリットだといえるでしょう。スマートフォンやタブレットでも視聴でき、電車通勤時や隙間時間を活用して気構えずに学習を進められます。しかし、1本の動画コンテンツで得られる情報は断片的で、内容が浅いことも珍しくありません。そのため、専門的な分野まで深く勉強したい場合は、動画だけでは不十分なことがデメリットです。

集中して知識を深めるにはセミナー

講師による講義を受けるセミナーもM&Aの勉強方法の一つです。近年では、受動的な授業形式だけでなく、講師とディスカッションができる能動的なセミナーも増えています。
専門知識がある講師から直接学べるため、集中して知識を深められることがセミナーのメリットです。また、重要なポイントが分かりやすく整理されていて効率的にM&Aについて勉強できます。不明点や疑問点をすぐに講師に質問できることも、セミナーならではの魅力です。
しかし、有料セミナーの場合には参加費用がかかることや、会場に移動する必要があることがデメリットです。特に、地方在住者や忙しい人にとっては負担となるでしょう。その点、オンラインで開催されるセミナーは、インターネット環境さえあればどこにいても手軽に参加可能です。開催情報は主催者のWebサイトなどで発信されているので、定期的にチェックするのがおすすめです。

■経営承継支援のセミナーなら参加費無料!下記ページで開催予定をご覧ください。
セミナー情報 – M&A・事業承継なら経営承継支援

個別にアドバイスをもらうなら専門家に相談

M&Aは、専門家に直接相談することでも勉強できます。M&Aへの知識がない段階ではハードルの高さを感じてしまうかもしれませんが、実用性の観点では、専門家への相談が一番の近道になることもあります。
M&Aの適切な手法や必要な知識は、企業や環境によって大きく変わります。早い段階で専門家に相談することで、経験と知見を活かして「どのような形式のM&Aが望ましいか」「将来的なビジョンを含めたスキームはどのような方向性が考えられるか」を提案してもらえるかもしれません。
一方、専門家へ正式な依頼をするには相応のコストがかかります。対応範囲や報酬額も専門家によって異なるので、まずは無料相談に対応している専門家への相談を検討してみるといいでしょう。

■経営承継支援への相談は無料!詳しくは下記ページをご覧ください。
M&A支援 |M&A・事業承継なら経営承継支援

M&Aの本で学べる内容とは?

M&Aの本からは、主に以下の5つのことを学べます。
● M&Aの面白さ
● M&Aの法務・税務・財務
● M&Aのノウハウ
● M&Aの流れ
● M&Aの基本知識

それぞれの詳細について見ていきましょう。

M&Aの面白さを学べる

本による勉強を通じて、M&Aの面白さや魅力について知ることができます。
M&Aには、「弱肉強食」や「適者生存」のような厳しいイメージがあるかもしれません。しかし、実際のM&Aは、買収側と売却側の双方に明確な目的・メリットがあるからこそ成立するものです。M&Aの過程では、さまざまな交渉やスキームが必要となり、手法によって結果も大きく変わります。このようなM&Aならではの仕組みや、企業間のメリットなどに関する知識を得ることで、M&Aの奥深さや面白さを理解できるでしょう。

M&Aの法務・税務・財務に詳しくなる

M&Aを行うにあたっては「法令順守」が欠かせません。そのため、法務・税務・財務などに関する知識を身につける必要があります。M&Aの本の中には、これらの分野に特化したものもあるため、法令順守のためのより深い知識が得られるでしょう。ただし、法務・税務・財務は、法改正で内容が変わることも珍しくないため、できるだけ最新の本を選ぶ必要があります。本を読んで知識を得たあとでも、常に最新情報を取り入れて勉強を続ける意識も大切です。

失敗談からノウハウを学べる

M&Aの本の中には「失敗事例」が多く掲載されているものもあり、失敗事例を通じてM&Aの実践的なノウハウを学べることも魅力です。
M&Aでは、相手側の調査が不十分だったり、経営統合後のプロセスがスムーズに行えなかったりしたことなどの理由で、失敗する事例も珍しくありません。失敗事例が解説されている本を読むことで、同じような失敗を防ぎやすくなるでしょう。

M&Aの流れを理解できる

M&Aの本では、M&Aについて体系的に学べます。つまり、M&Aの一連の流れや全体像を理解しやすくなるということです。
M&Aにはさまざまな段階・ステップがありますが、流れを理解しておくことで、実戦で「いま何をすべきか」を把握しやすくなります。体系的に得た知識は自社のケースに置き換えることもできるため、実際にM&Aを行う時にも役立ちます。
なお、M&Aにはさまざまな専門用語がありますが、流れをつかみながら用語も確認していくと、それぞれを関連付けてスムーズに理解できるでしょう。

M&Aの基本知識を得られる

M&Aは成功させる必要がありますが、必ずしも成功するわけではありません。思った成果が得られず、頓挫してしまうケースも珍しくありません。
M&Aの成功率を高めるために欠かせないのが、M&Aの基本的な知識です。前述したように、本ではM&Aの各種スキームや流れについて、体系的に学習できます。成功事例や失敗事例から、実戦で役立つ知識やノウハウも得られます。こうした基本的な知識を深く身につけることで、自社のM&Aを成功させやすくなるでしょう。

M&Aで相手企業を見極めるために必要な基本情報とは?

M&Aの主な手法として、株式譲渡のような株式取引をイメージするかもしれません。しかし、実際には事業譲渡や合併など多くの手法があり、それぞれメリット・デメリットがあり、手続きも大きく異なります。どの方法が利益を最大化できるのかについては、企業の種類や目的によってケースバイケースです。本で学習することで、こうしたM&Aの手法やスキームに関する深い知識も得られるでしょう。
また、M&Aにおいては、相手企業が買収相手として適切かどうかを判断する必要があり、そのためには以下の3つの視点が重要です。それぞれの基本的な知識について見ていきましょう。

● 貸借対照表
● 損益計算書
● 価値算定

(1)貸借対照表

「貸借対照表」は、BS(バランスシート)とも呼ばれ、決算日時点における企業の資産状況を表す報告書です。貸借対照表を見ることで、企業が保有する資産から負債を差し引いた「純資産」が分かるため、対象となる企業の価値を把握できます。M&Aの対象企業を検討する際は、経営の健全性を適切に把握することが欠かせません。そのため、財政状況を把握できる貸借対照表(バランスシート)について、ぜひとも理解を深めておく必要があります。

(2)損益計算書

「損益計算書(PL)」は、企業が一定期間に生み出した利益を示す報告書です。貸借対照表が純資産を示すのに対し、損益計算書を見ることで利益の内訳が分かります。つまり、企業の収益性や成長性などの経営成績を把握できるため、企業の「将来性」を検討するために役立ちます。M&Aの対象企業を絞り込む初期段階で、必ず調査しておくべき情報なので、損益計算書の読み方を知っておくことが重要です。

(3)価値算定

企業の価値を判断するための「価値算定」の手法についても、理解しておくことが重要です。企業価値の適切な査定方法は、買収の背景や目的によって異なります。代表的な手法には以下の表の3種類があり、対象企業の価値を適切に把握することが重要です。

価値算定の手法 概要
インカム・アプローチ 企業の将来的な収益(利益やキャッシュフローなど)を推計して価値を算定する
マーケット・アプローチ 市場において取引された場合、企業にどれくらいの価値が付くかという観点で算定する
コスト・アプローチ 貸借対照表(バランスシート)の資産総額から負債額を差し引き、企業価値を算定する

目的にあわせて本を選ぼう!M&A初心者におすすめの本

ここからは、M&A初心者の方におすすめの本を5つ紹介します。M&Aについて勉強する際に、ぜひ参考にしてみてください。

桂木麻也「図解でわかるM&A入門 買収・出資・提携のしくみと流れの知識が身につく」

「M&Aとは?」「ファンドとは?」など、M&Aの初心者が理解しておくべき基礎知識について、分かりやすく解説した本です。国内でM&Aが定着するまでに起きた金融機関の再編や投資などの実例を紹介しているため、リアルなM&Aについて知ることができます。事業拡大のための企業買収を検討している企業担当者や、M&Aの実務に関わりたいビジネスパーソンにもおすすめです。

書名 図解でわかるM&A入門 買収・出資・提携のしくみと流れの知識が身につく
著者 桂木 麻也
出版社 翔泳社
発行日 2020年9月7日
書誌情報(Amazon) https://www.amazon.co.jp/dp/4798165123

日経ムック「M&A入門 2022年版」

中小企業のM&Aの現状と実施する際のポイントについて、分かりやすくまとめた本です。中小企業では経営者の高齢化や後継者不足といった重要な課題を抱えているケースが少なくありません。そこで、事業継続の手段としてあげられているのがM&Aです。「企業を売りたい」「新規事業を買いたい」などを考えている中小企業の経営者におすすめです。

書名 M&A入門 2022年版
著者 日本経済新聞出版(編)
出版社 日本経済新聞出版
発行日 2021年9月25日
書誌情報(Amazon) https://www.amazon.co.jp/dp/4532183359

横張 清威「ストーリーでわかる初めてのM&A 会社、法務、財務はどう動くか」

М&Aの現場では何が行われているのか、リアルなストーリー仕立てで分かりやすく紹介されている本です。法務や財務といった重要な対応の要点や、実務で使用する書式や文例も収録されているため、リアルなM&Aについて知ることができます。固い文体の解説書ではなく、ストーリー形式で読みやすい本でM&Aについて学びたい人におすすめです。

書名 ストーリーでわかる初めてのM&A 会社、法務、財務はどう動くか
著者 横張 清威
出版社 日本加除出版
発行日 2019年12月20日
書誌情報(Amazon) https://www.amazon.co.jp/dp/4817846119

経営承継支援「中小企業の価値を未来につなぐM&A」

中小企業のM&Aをテーマとして、知っておくべき知識を分かりやすく解説した本です。2025年までに、全国で127万社の中小企業が後継者不足に陥ると予想されています。「廃業よりメリットが大きい」「経営戦略として効果的」など、中小企業におけるM&Aで、意外と知られていないメリットや仕組みなどについての知識を得られます。事業承継に悩んでいる中小企業の経営者におすすめの本です。

書名 中小企業の価値を未来につなぐM&A
著者 株式会社経営承継支援(編)
出版社 幻冬舎
発行日 2019年11月21日
書誌情報(Amazon) https://www.amazon.co.jp/dp/4344924975

笹川 敏幸「図解入門ビジネス 最新 業種別M&Aの成功ポイントがよ~くわかる本」

企業価値評価を行うための基礎知識や評価指標、対象企業から承継すべき経営資源など、M&Aを成功させるために知っておくべき情報を解説した本です。事業の拡大・承継を目的としてM&Aを検討している経営者や実務担当者におすすめです。

書名 図解入門ビジネス 最新 業種別M&Aの成功ポイントがよ~くわかる本
著者 笹川 敏幸
出版社 秀和システム
発行日 2021年5月29日
書誌情報(Amazon) https://www.amazon.co.jp/dp/4798064440

興味を持ったらまずは手にしよう!M&Aは本でも知識を深められる

M&Aについて本で勉強するメリット・デメリットの解説や、おすすめの本をピックアップして紹介しました。本は専門家が執筆しているため、正しい知識を体系的に得られることが大きなメリットです。M&Aのノウハウや、法務・税務・財務などに関する基礎知識などについて学べますので、今回ご紹介したおすすめ本を参考に、M&Aについて理解を深めてみてはいかがでしょうか。

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