成功事例インタビュー

成功事例【調剤薬局】 成功事例【インテリア業】 成功事例【不動産管理業】

  • 120年続く薬局、事業承継は
    経営者の「最後のプロジェクト」

    譲渡企業
    所在地:群馬県
    事業内容:調剤薬局
    譲受企業
    所在地:群馬県
    事業内容:調剤薬局

    譲渡企業である㈲境屋有賀薬局 様は明治から続く地元の薬局。経営者のお父様が高齢になり閉局を検討していたところ、商工会議所の助言をきっかけに、地元の中堅薬局に事業を譲渡され、薬局の歴史はこれからも続いていきます。今回
    は、先代社長の有賀 良 様、ご子息で現社長の有賀 正樹 様にお話しをうかがいました。

    元々は閉局を検討とお聞きましたが
    薬局譲渡のきっかけはどんな経緯でしたか?
    「薬局を譲渡して事業を継続する」ということは私の選択肢になかった発想でした。たまたま、近所に前橋市の商工会議所があり「父(経営者で80代)の体調が悪くて…」と話したところ、群馬県の『事業承継・引継ぎ支援センター』を紹介され、薬局を譲渡して事業を継続できることを知りました。
    ㈲境屋有賀薬局 代表取締役 有賀正樹様 ㈲境屋有賀薬局 取締役 有賀良様

    (写真左から)

    ㈲境屋有賀薬局 代表取締役 有賀 正樹 様
    ㈲境屋有賀薬局 取締役 有賀 良 様

    ※役職は当時のもの

    M&Aで『後継社』を探すことについて、
    どんな印象を持ちましたか?
    M&Aというと報道では大企業が取り上げられることが多く、当社のような小さな薬局を引き受けたい会社なんているのだろうか?と思いました。
    しかし、経営承継支援さんからいろいろな候補企業リストを見せていただき「これは何とかなるのかも」「もしお相手が現れたら嬉しいな」という感覚になってきましたし、中小薬局のM&Aが全国で行われていることも実感できました。
    譲渡を進めながら、
    どのようなことが大変だったでしょうか?
    当社は歴史が長く、個人事業の延長のような薬局だったので、まず「会社」と「個人」を分けることから始まりました。また創業が古いこともあり契約書が無く”口約束“で成り立っていることもあったり、1つ1つを整理することに時間を要しました。
    お相手に対しては
    どのような希望がありましたか?
    候補を50社程度に絞り、その中から「地元の薬局に譲りたい」という父の意向を尊重し、地元の候補から打診してもらうことにしました。
    すると、ありがたいことにすぐに譲り受けたいと意向を示してくれる会社が出てきて、譲渡を進めることになりました。
    M&Aを振り返って、これから事業承継を考える方にメッセージをお願いします。
    中小企業であっても若返りや時代変化への対応は必要です。今回、地元の薬局に引き継いでもらったことで、患者さんの利便性を維持でき、従業員の雇用も継続できました。これからは引継いでくれた薬局さんの人材やノウハウで境屋有賀薬局の新しい歴史を紡いでいってほしいです。
    調剤薬局M&A専任チームより
    本件のように、会社と個人の要素が混在しているケースは多くあります。弊社は相手を見つけるだけでなく、譲渡企業の実態を精査し正確な情報を譲り受ける会社へお伝えできる点がネットマッチングの会社とは大きく違う点です。 チームリーダー 大森隼
    チームリーダー 大森隼
    YouTubeにて
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    第一話 0からの事業譲渡 始まりの物語
  • 3人の子供には継がせず、
    従業員が安心できる後継社に
    未来を託す

    譲渡企業
    所在地:宮城県
    事業内容:インテリアオプション
    企画販売
    譲受企業
    所在地:広島県
    事業内容:インテリア企画開発

    譲渡企業の㈱フェイス 様は新築マンションを購入された方にカーテン・ソファ・照明などのインテリアの販売に加え、部屋の大きさに合わせたオーダーメイドの食器棚・本棚などを製作する会社です。オーナー社長の内海様は事業承継を考える際に“自身の生き方”、“従業員が安心して働けるには?”を考え、後継社への引継ぎを選択されました。

    50代での会社譲渡、事業承継のタイミングを
    どのように考えていらっしゃいましたか?
    「人の命」には限りがあります。私は55歳ですが、あとどれくらい生きられるか(平均余命)はあと27年ぐらい、健康寿命は17年ぐらいです。元々、創業した理由が自分の“行きたいところ”、“やりたいこと”を実現するために自分でビジネスをやろうと始めました。3人の子供が社会人になったことも1つのきっかけでした。
    【譲渡企業】㈱フェイス 元オーナー社長 内海 忠敏 様
    【譲渡企業】
    ㈱フェイス 元オーナー社長 内海 忠敏 様
    親族承継を選ばなかったのはなぜでしょうか?
    子供たちの間に不公平が生じるので親族承継は選びませんでした。「良い会社を継いだ子とそうでない子との差」逆に「厳しい会社を継いだ子とそうでない子との負担差」が出てしまいます。また、子供に継がせることでその子も“自分の子に継がせなければ”という責任意識を持たせたくなかったです。長男には「会社をやるなら自分でやってみては?」と言ったところ、自身で起業しました。
    M&Aを成功させるためのポイントは
    どんなことでしょうか?
    M&Aには気力と体力が必要です。これは実際にやってみて一番実感しました。従業員に気づかれないように資料を用意したり、買い手からの質問に帳簿を調べて回答したりと、普段やらないことに結構な神経を使います。M&Aは半年~1年かかるため、やはり元気なうちに検討し、お相手を探すのが良いと思います。
    会社の業績はM&A時も伸びていましたが、
    それでも譲渡を進めた理由はなぜでしょうか?
    リーマンショックと東日本大震災を経験し、コロナ禍は今も続いています。経営者として会社を危機から守ることはもちろん、顧客のライフスタイルやニーズも大きく変わりました。今後はもっと短い期間で変化していくのではないでしょうか。経営基盤の安定、雇用の安定、新たな人材の採用を考えると単独経営よりも大きな会社と一緒にやっていくのが良いと考えました。
    これから次のステージが始まりますが、
    どのようなことに取り組まれますか?
    今後は「M&Aをしてよかった!」と思える生き方をしていきたいと考えています。
    事業承継に悩まれている方に私の経験が役立てばお伝えしたいですし、今まで行けなかった長期の旅行や、季節を感じてゆったり過ごすなど、できる限りいろんなことにチャレンジしてみたいです。
    担当コンサルタントより
    時々、高齢で体調不安を抱えるオーナー社長様から譲渡のご相談をいただきますが、買い手の視点として契約後の引継ぎ期間にリスクがあると、条件を下げる・検討できないという場合があります。また、いつもベストなお相手がいるとは限りませんので、時間・体力に余裕のある事業承継を強くお勧めします。 M&Aコンサルタント 櫻庭 雅人
    M&Aコンサルタント 櫻庭 雅人
  • 譲渡後も社長を継続、
    勇退に向けて道筋をつくる

    譲渡企業
    所在地:東京都
    事業内容:不動産管理
    ・ビルメンテナンス業
    譲受企業
    所在地:静岡県
    事業内容:不動産管理
    ・ビルメンテナンス業

    譲渡企業の㈱NTK 様は清掃業務、電気工事・内装工事など様々なサービスをワンストップで提供し、東京都内に数多くの管理物件があります。オーナー社長の土田様は70歳が近づくにつれ、そろそろ社長を引退すべきと考え、奥様と事業承継の検討を始めました。従業員への承継も考えましたが、経営者としての適性・資金力の課題から友好的M&Aにより後継社へ承継を行いました。

    「M&A」自体よりも「M&A仲介会社」にあまり良い印象がなかったそうですね。
    中小企業のM&Aに「乗っ取り・ハゲタカ」のような悪い印象はなかったです。事業承継の手段として検討しようと思ったのですが、いろんなM&A会社からひっきりなしにDMが届き、そのやり方にうんざりしてしまい、こちらから相談する気になれませんでした。
    M&A契約式にて
    M&A契約式

    中央左
    【譲受企業 代表】
    ㈱TOAホールディングス 宮本様

    中央右
    【譲渡企業 代表】
    ㈱NTK 土田様

    当社を仲介者として選んでいただいたのは、どんな経緯だったのでしょうか?
    妻のすすめもあり「事業承継セミナー」に参加しました。その時講演された笹川社長の言葉が柔らかく、私が思っていた“M&A会社=強引なイメージ”が覆りました。後日面談した際も決断を迫られるようなことはなく、安心してお任せできると感じました。
    土田様はM&A後も社長として毎日出社されているそうですね。
    「取締役社長」として、M&A前と変わらない日々を送っています。良かったことは、ずっと一緒にやってきた妻が“肩の荷”を降ろすことができたことです。長年、たくさん苦労をかけてきたので、これからは今までできなかったことを楽しんでほしいと思っています。
    お相手候補を探すにあたり、どのような要望がありましたか?
    金額の条件よりも、M&A後の方針を重要視しました。 ① M&A後も会社運営を大きく変えずに融和を進めてくれる、② 従業員、顧客を大切にしてくれる経営者に譲りたい、とお伝えしました。
    トップ面談でお会いした宮本社長は、びっくりするほど丁寧な方で、このM&Aへの真剣さを感じました。この人なら会社を託せる、と自信をもって決めました。
    後継者に悩む周囲の経営者には、どのようなアドバイスをされているのでしょうか?
    「区切り」を決めて「進む」ことです。私自身、M&Aの途中で譲渡を止めようか迷ったことがあります。その時の決め手は「このまま迷っていても何も変わらない!」と気づいたことでした。1人で悩み込まず、最初の一歩を踏み出すことが大切だと思います。
    担当コンサルタントより
    本件のような『社長続投』型のM&Aは多くあります。経営の負担を減らした状態で、自身が創業し、育ててきた会社にできる限り携わりたいという想いを実現できる良い方法です。事業承継は1社1社オーダーメイドですので、遠慮なくご要望をコンサルタントにお伝えください。
    M&A、その後のストーリー
    M&A、その後のストーリー:バナー
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