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M&Aのロングリストとは?

監修

経営承継支援編集部

この記事は、株式会社経営承継支援の編集部が監修しました。M&Aに関してわかりやすく役に立つ記事を目指しています。

目次 [ ]

ロングリストとは?

ロングリストとは、M&Aの初期段階においてターゲット候補となる企業を一定の条件で絞り込みを行い、作成する候補企業リストです。
以下、譲渡企業(売手)に対して、譲受企業(買い手)を探索する場合を前提として話を進めて行きます。
M&Aの買手候補を検討するため、事業内容や売上高、事業エリアなどの情報によって、買手候補になる可能性がある企業を選定します。そのためロングリストの掲載企業の数は、その選定の元になるデータベースの質や量によって変わりますが、概ね100200社前後になります。次に、ロングリストから検討可能性が高く、売手のニーズに合致する買手候補を選定します。その結果、買手候補を選定したリストをショートリストと言われ、具体的な検討資料として使用することになります。一般に、ショートリストに掲載する買手候補50-60社位になります。

ショートリストの意味

ショートリストとは、M&Aを行いたい売手の買手候補リストです。ロングリストでは、M&A(会社売却)を希望する売手に対して、相手となる買手候補をリストアップします。そして、ロングリストから一定の条件で買手候補を選定したものがショートリストです。
M&Aの場合、過去に取引関係や社長同士の面識がない買手候補が相手になることが多いため、どの企業とM&Aを行うかを選択することは非常に重要です。アットランダムに多くの企業に対して、M&Aの話を持ちかけても交渉を進めることはできず、自社のM&A情報が拡散するだけです。
したがって、このような状況を避けるためには、精度の高いショートリストを作成し、M&Aの検討の可能性があると思われる企業に交渉を持ちかけることが重要です。

ロングリスト作成の流れ

リストアップの基準の決定

まず、何を基準にリストアップするのか、自社(売手)のM&Aの目的と照らし合わせながら買手候補の条件を設定します。
例えば、製造業の会社が従業員の雇用維持を目的にM&Aを行う場合、同業他社で人材不足の会社が候補として選定することができます。この場合は、業種、従業員数、所在地などを基準に買手候補を選定することになります。
このように、「売手のM&Aの目的は何であるか」、「買手候補とM&Aの目的が合致するか」を検討して、リストアップの基準を決定します。そして、このリストアップの基準を基にして、買手候補を選定してロングリストを作成することになります。

買手候補を選定し、ロングリストを作成

リストアップの基準を決定した後、買手候補を選定してロングリストを作成します。
なお、ロングリストを作成する際には、買手候補の形態によって以下のようなメリット、デメリットが想定されます。

ロングリストとショートリストの違い

作成目的の違い

ロングリストの作成時点では、企業の詳細調査はせずに、業種、事業内容、事業規模などの情報から、M&Aの相手として可能性があると思われる企業をスクリーニングします。ショートリストでは、ロングリストで選定した企業からさらに条件を限定して、具体的に提案する買手候補(5社から10社程度)を選定します。
ロングリストはM&Aの相手として適当でない企業を除く目的があります。一方、ショートリストの目的は、M&Aの交渉相手として適切な買手候補を選定することです。

記載項目の違い

ロングリストの記載項目は、一般的に表面的な企業情報が中心であるのに対し、ショートリストの記載項目は、M&Aの検討において必要となる情報などが中心になります、

ロングリストとショートリストの記載事項の比較(例)

客観的な情報を中心に掲載するロングリストとは異なり、ショートリストでは、M&Aの候補先としての情報などを記載します。

作成・活用タイミングの違い

ロングリストを元にしてショートリストを作成するため、M&Aのプロセスにおける両リストの作成および活用のタイミングも異なります。M&Aのプロセスの前半では、買手候補の選定と買い手候補との交渉が行われます。この活動をソーシングと言います。ソーシングにおいて重要な役割を果たすのが、ロングリストです。

ソーシングは、通常、以下の順番で進められます。

・売手の条件や希望の明確化

・候補企業の情報収集

・ロングリストの作成

・ショートリストの作成

・買手候補の選定

・買手候補への提案

 

売手の条件(スキーム、希望株価など)を明確にし、その条件に合致する買手候補をリストアップしてリスト化したものがロングリストです。
次に、このロングリストを元に、買手の買収ニーズや想定シナジーなどを検討して精度を上げて選定したリストがショートリストです。このショートリストに記載した買手候補に対して、タッピングから提案を開始することになります。

買手候補企業の一覧(ロングリスト)の例

ロングリストには、会社名、所在地、業種、財務内容等の基本情報のほか、過去のM&A実績などを記載します。
原則、事前に売手に買手候補の確認(ネームクリア)をして、売手承諾の上で候補に打診する。

(イメージ)

 

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