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ターゲット選定からファインディングまで
企業の統合によって経営力を高めるM&Aは、今後の経済界で活発化していくと予想されます。
多くの事業主がM&Aのターゲット選定を行い、買い手として実りあるM&Aを実現させようと試みているでしょう。
しかし、M&Aはどんな形でも成立すればいいような経済活動ではありません。
緻密な戦略立案に基づき、双方が恩恵を得られるようなM&Aが理想です。
ここでは、買収先を探している企業がターゲットを見つけ、交渉を始めるまでの戦略について解説します。
どうして買収には戦略が求められるのか?
これからの時代では企業の淘汰が進み、将来性が見出せない企業は生存手段としてM&Aによる大手との統合を望む傾向は強まっていきます。
M&Aに興味を持っている買い手側の企業からすれば、ターゲット企業へのアプローチがしやすい時代が訪れていると言えるでしょう。
しかし、M&Aそのものは手段であり目的ではありません。
M&Aを成立するだけでは必ずしも買い手にとってのメリットが生まれるとは限らないのです。むしろ、買収した企業の問題点までも抱え込むことになり、成長が停滞する可能性もゼロではないでしょう。
M&Aの目的はあくまでも企業の成長にあります。緻密な戦略立案に根差し、ターゲットを選定してアプローチをかければM&Aの成功率は高まります。
自社の課題を見つめ直し、買収によって課題を克服できるようなターゲット選定を心がけ、細かな戦略立案によってM&Aの長所を引き出しましょう。
どのようにしてターゲットを決定するのか?
M&Aが成長戦略に役立つポイントはさまざまです。既存事業の成長に関しては、コストを削減しての事業規模拡大、エリア拡大、ロールアップに活かせます。新たに支店設立や人員を補充しなくても、既存企業のシェアを吸収できるので、上手くいけば非常にコストパフォーマンスがいい成長曲線を描けます。
関連事業の拡大もM&Aのメリットです。バリューチェーン拡大、製品ラインアップ拡充により、ライバル社との競争力を身につけます。自社の欠点となっていた事業も巻き返しを図れるでしょう。
一方、新規事業への挑戦を行う場合にもM&Aはおすすめです。買収先とコングロマリット化し、経営力を底上げするために新規事業へと進出する体力を準備できます。
また、進出したい分野の企業を買収することでノウハウを継承でき、ゆるやかな事業ポートフォリオの転換の実現へとつながります。これらのM&Aの強みを享受するためにも戦略立案に基づくアプローチは大切なのです。
ターゲット企業の選定に必要なこと
ターゲット選定の戦略立案は焦らず、じっくりと行うのが成功の秘訣です。まず、対象となる企業群の情報収集を始めます。経営状況はもちろん、理念や社風にいたるまで詳細な情報から共に成長できる企業をリサーチしていきましょう。
ファインディング
「ファインディング(Finding)」とは、発見するとの意味であり、M&Aにおいては買収の対象となる企業を探し、対象を定めることです。
今や合併などの企業再編は珍しいことではありませんが、買収に値する企業が買い手を探しているとは限らないため、買収によって業績を伸ばしたい場合、自ら積極的にファインディングを行わなければなりません。
まず自社の業務内容や経営戦略、M&Aによって達成したい目的などの情報を整理し、買収することによって大きな利益を得られる企業をリスト化します。
その後、いくつかの企業と交渉し、価格の見合う企業を買収することになるでしょう。
もし自ら対象となる企業を見つけ出せない場合には、M&Aコンサルタントなどプロのアドバイザーに相談する方法もあります。
アドバイザーによっては業界分析や企業分析から交渉過程までトータル的に担ってくれることもあるので、通常の業務に支障をきたすおそれもなくスムーズなM&Aが可能となります。
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