目次
Ⅰカフェ業界について
1980年代に国内に誕生したセルフサービス型カフェは、1990年代に参入した外資系のセルフ型カフェも含め、カフェの1つのスタイルとして馴染みあるものとなりました。カウンターでオーダーして飲み物を受け取り、自身でテーブルまでサーブする形式は、令和の現在も定着しています。こうしたセルフ型のカフェは外資系チェーン店やフランチャイズのカフェに多く見られ、現在のカフェ業界で大きなシェアを持っています。
一方、個人経営のカフェは多様化しており、さまざまなコンセプトのカフェが乱立しています。競争の激しい中にあっても、SNSなどを活用した宣伝と魅力のあるコンセプトやメニュー次第では、早期に人気店となる可能性も高まっています。
大手チェーンや個人経営といったカフェの規模に関わらず、カフェのカテゴライズは今後も進んでいくと予測されます。例えば、分煙化を徹底すれば喫煙者にとって居心地のよいカフェとなり、逆に完全禁煙のカフェにすれば煙草が苦手な人にとって居心地のよいカフェになります。時間をかけてコーヒーを抽出するスタイルのカフェではゆったりと寛ぎたい顧客が集まり、価格を抑えたメニューをスピーディに提供できるカフェでは、忙しいビジネスパーソンが集まる傾向にあります。一定の顧客に敬遠されることにより、別の顧客から支持される点は、カテゴライズのメリットということが言えます。
「大手コーヒーチェーンの寡占状態」
近年ではカフェの利用率は高まってはいるものの、大手チェーン店に集中して利用者が多い傾向があります。某アンケート結果では、大手コーヒーチェーン以外の店舗を利用したことがある人は50%弱、大手コーヒーチェーンのみ利用している人も30%弱です。「ドトールコーヒーショップ」や「スターバックスコーヒー」、「コメダ珈琲店」などの大手コーヒーチェーンの寡占が進んでいる状態です。
「コンビニの本格コーヒーの躍進」
近年、カフェチェーンのライバルとして、飲食チェーンの同業態参入だけでなく、別業態のコンビニコーヒーの脅威が大きくなっています。セブンイレブンが2013年に始めたセブンカフェでは、ディスペンサーの注文ボタンを押してからコーヒー豆を挽き、むらし、抽出が終わるまでに約45秒でコーヒーを提供しています。
使われるコーヒー豆は、4種類のアラビカ豆を厳選し、さらに全国統一された品質の軟水を使用しています。クオリティの高いコーヒーが、1杯120円程度で楽しめるコストパフォーマンスで成功しています。
また、競合コンビニ他社もコーヒー販売に注力をした結果、コンビニコーヒーの市場規模は推定2,300億円台ともいわれています。
「喫茶店業界の現状および動向」
カフェが多様化している現在、「レトロカフェ」、「純喫茶」などのコンセプトのカフェも増えてきており、カフェと喫茶店の境界線はあいまいになっています。それでも、コーヒーに対するこだわりを守りつつ昔ながらの居心地の良い雰囲気を持つ喫茶店は、いまだに根強い人気があります。
2021年の法改正により喫茶店の営業許可が廃止され、喫茶店も飲食店と同様の営業許可申請が必要となりました(注)。これによって、喫茶店として営業許可証を取得する際の難易度は上がりました。一方、飲食店として営業できるため、以前の喫茶店営業ではできなかった本格的なフードメニューを提供できるようになり、商品開発を進める喫茶店が増加しました。このような動きも、喫茶店とカフェの違いがなくなる要因の一つです。
令和における昭和レトロブームも手伝い、古民家などを利用した純喫茶のような雰囲気のカフェ、若い世代、海外からの観光客などをターゲットとした喫茶店などは、今後も人気を継続して行くと思われます。
(注)2021年6月1日に食品衛生法が改正され、それまで分けられていた飲食店営業許可と喫茶店営業許可が飲食店営業許可に統合されました。
(出所:キーコーヒーHPより)
Ⅱ日本のカフェ業界の歴史
全日本コーヒー協会によると、日本は世界でも有数のコーヒー消費国となっています。
2012年の統計ではアメリカ、ブラジル、ドイツに次ぐ世界第4位のコーヒー消費大国であり、週間の1人あたり消費量は11.53杯です。また、コーヒーの輸入量は2013年には50万3137トンとなり、史上最高を記録しました。
現在、日本では47の国からコーヒー豆を輸入しています。
国別の内訳を見てみると、2019年度の財務省の調査では、ブラジル、ベトナム、コロンビアの3カ国が、コーヒー輸入量全体の69.8%を占めています。
1位のブラジルは、コーヒーの一大生産地であり、南アメリカ大陸最大の経済大国です。ブラジルのコーヒー農園で収穫される上質なコーヒーは、世界中の愛好家に人気があります。
また、3位のコロンビアで収穫されるコーヒーは甘くまろやかな香りであり、日本でも人気の銘柄となっています。
<コーヒー業界の歴史>
第一次ブーム 1970年代後半 フルサービスの純喫茶ブーム
1981年のピーク時 全国で15万4630店の喫茶店が営業
第二次ブーム 1980年代後半 ドトールコーヒーなどのスタンドコーヒーの増加
第三次ブーム 1990年代後半 1996年スターバックスが東京銀座に1号店オープン
1997年タリーズが銀座進出
<現在のトレンド>
「コーヒーのトレンドを牽引するコンビニコーヒー」
「コンビニコーヒーに苦戦するマクドナルドと缶コーヒー」
「縮小するインスタントコーヒー市場」
「本格販売が指示されるカフェと喫茶店」
第3次コーヒーブームを牽引したスペシャリティーコーヒーを提供するカフェの代表格スターバックス、2014年9月から限定で1杯およそ2,000円の希少性のあるコーヒーを提供したり、品質を改善した上で値上げを実施しました。
また、第一次ブームの牽引役となったフルサービスの喫茶店も一部人気の兆しがあります。
事業者数は7万454店(2012年時点)とピーク時の半分以下まで減少しましたが、名古屋発祥のモーニングサービスが人気であるコメダ珈琲店、ドトールと経営統合した日本レストランシステムが運営する星乃珈琲店などはコーヒーを飲む環境を含めて多くのコーヒーファンに支持されています。
日本のコーヒー消費量は2011年の42万トンから、2020年には43万トンに増加し、長期的に拡大傾向にあります。コーヒーは常用性の高い飲み物であり、スイーツブームなどとは異なるため、ファンが離れにくい傾向にあります。
今後もカフェ人気は続くと思われますが、コンビニエンスストアやマクドナルドなど他業種との競争がさらに激しくなると予想されます。
Ⅲカフェ業界の売上高ランキング(2022‐2023年)
出所:各社開示資料
(注)ドトール・日レスHDはドトールコーヒーグループ事業、伊藤園は飲食関連事業、
サンマルクHDは喫茶事業、キーコーヒーは飲食関連事業の売上高です。
なお、株式会社ポッカクリエイトは2020年の売上高です。
上場企業6社の売上高は、ドトール・日レスHDは前年比14.1%増加、コメダHDは同13.5%増加、伊藤園(飲食関連事業)は18.0%増加、サンマルクHDは17.3%増加、銀座ルノアールは35.6%増加、キーコーヒーは8.6%の増加でした。各社とも経済活動の再開により来店客数が回復しました。
一方、2022年はロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに、エネルギーや小麦、コーヒー豆などの価格が上昇し、為替の円安進行の影響のよってコストが高騰しました。この状況を受けて、大手チェーンは高付加価値のメニューを導入して値上げを行っています。
Ⅳカフェ業界の店舗数ランキング(2023年)
出所:各種資料
(注)2021年4月1日に珈琲館とシャノアールが合併して誕生した会社です。
珈琲館はフランチャイズが大半を占めますが、シャノアールは直営のフルサービスの「コーヒーハウス・シャノアール」とセルフサービスの「カフェ・ベローチェ」を運営しています。
Ⅴカフェ業界の今後の経営課題について
「コンセプト作り」
色々なコンセプトの個人経営のカフェや喫茶店が開業し、大手チェーンのカフェは大きなシェアを占めている現在、カフェ経営を軌道に乗せていくためには、コンセプト作りがとても重要になります。
どの顧客層をターゲットにして、どのような雰囲気のカフェにするかを明確に打ち出せていないと、カフェの魅力が定まらず、集客に繋がらないことになります。また、メニュー開発や内装、物件選びにもコンセプトは大きく影響します。
「メニュー開発」
カフェや喫茶店において魅力的なメニューの開発は、店舗経営を成功させるための重要な要素です。特にサンドイッチ、カレーライスといったありきたりなメニューになりがちな喫茶店では、あえてレトロ感を活かしたメニューにするのも1つの方法です。
最近では、欧米スタイルを取り入れるよりも、台湾や韓国といったアジアのスタイルやメニューを取り入れるカフェが増えています。メニューのトレンドはSNSなどでこまめにチェックし、期間限定メニューなどに反映させるのもよいと思います。
「集客、広告、宣伝」
個人経営でカフェや喫茶店の経営を成功させるためには、SNSの活用は不可欠です。トレンドのチェックだけでなく、集客や宣伝広告ツールとして積極的に使用する必要があります。
SNSにもいくつかの種類があり「10~20代の若いユーザーが多い」「女性が多い」など、ターゲット顧客が異なります。同じ画像や文章を使った投稿でも、SNSの種類によって反響の大きさが異なる場合もあるため、複数のSNSを活用するのがよいです。
また、キャンペーンやポイントカードの導入、お客様スナップの投稿など、SNSはリピーターを増やす対策として活用できます。
SNSを見て来店した顧客がギャップを感じないように、アカウントの画像と実際に印刷するチラシやポスター、看板などのロゴは統一しておくことも大切です。
「内装、レイアウト」
店舗の内装やレイアウトは、作成したコンセプトを基に決めます。テーブル間の間隔を広くとり、リラックスした雰囲気にするのか、席数を増やして回転率アップを狙うのかなど、カフェのコンセプトによって異なります。
席数を増やす場合は、動線を意識して移動しやすいレイアウトを心がける、席数を抑える場合はインテリアや小物、BGMなどにも気を配り、居心地の良い空間づくりをするといった対策が有効です。レトロカフェや純喫茶の場合、内装やインテリアもレトロでアンティークな雰囲気にすることが多いです。
(出所:キーコーヒーHPより)
Ⅵカフェ事業をM&Aするメリットとデメリット
【1】主な2つのM&Aの手法
M&Aを検討している経営者の皆様が覚えておくべき主な手法は、株式譲渡と事業譲渡の2つです。
売り手企業の株主が買い手企業に株式を譲渡する手法が株式譲渡です。売り手企業が買い手企業に事業を譲渡する手法が事業譲渡です。
どちらを選択するかは、売り手企業の意向、買い手企業の考えによって、両者の交渉によって決まります。
会社の借入金、従業員、資産、権利義務関係などの全てを買い手企業へ譲る場合、株式譲渡の手法を選択します。
一方、売り手企業の事業が、製造部門と販売部門のように複数事業に分かれており、製造部門のみを譲渡するような場合、事業譲渡を選択します。
以下の設例により、株式譲渡と事業譲渡の2つの方法を比較することにします。
<設例>
X社は、自社ビルの不動産賃貸業とレストラン事業(25店舗:全店舗は賃借)の運営を行っています。株主はオーナー社長のみです。 コロナ禍の影響を受けて、レストラン事業の業績が悪化したため、X社はレストラン事業を第三者へ譲渡することにしました。
レストラン事業を事業譲渡する場合、買い手企業のメリットは、レストラン事業のみを引継ぐ点になります。ただし、従業員の再雇用、権利義務関係の引継ぎなどの手続が煩雑になるデメリットがあります。一方、売り手企業の簿外債務を引き継ぐリスクはありません。売り手企業のメリットは、レストラン事業のみ譲渡できる点、譲渡代金は売り手企業(X社)が受領する点になります。
【2】M&Aの手順・流れ
①プロセス開始当初にご依頼する資料やお伺いする情報がスムーズにご提供戴けると、その後のプロセスが円滑に進行します。
②予備的企業価値評価は、当社専門家(会計士/税理士)監修のもと実施。この段階で、譲渡価格や条件等の内容を概ね決定します。
③買手候補企業との間で大枠の条件が固まったら基本合意書(法的拘束力無し)を締結します。この段階より1対1の交渉(独占交渉)が始まります。
④基本合意と買収監査結果で差異があった項目を中心に調整し、詳細事項を決定。M&A実施後の体制等も、この段階ですり合わせます。
【3】M&Aにより会社を売却するメリット
オーナーのメリット(株式譲渡の場合)
①オーナー・その他株主のキャピタルゲイン(資本利得)の実現
オーナー一族はリタイアに際して現金収入が発生し、ハッピーリタイアすることができますその他株主も、同様に未上場株式を現金に換金できます
②相続税対策
流動性のない未上場株式を現金化することにより、遺産分割が容易になります
③オーナー一族の個人保証からの解放
買い手企業が保証(債務保証、不動産等の担保提供)を肩代わりするため、オーナー一族の経済的負担が解消されます※親族内承継または従業員承継の場合、オーナー一族の個人保証を継続せざるを得ない場合があります
会社のメリット
①事業の継続を確保、会社成長の可能性があります
②買い手企業の傘下に入ることにより、事業継続と安定性を確保できます
③買い手企業とのシナジー、将来の会社成長の可能性に期待できます
④従業員雇用の継続、安定を図ることができます
【4】会社を売却するデメリット
・買い手企業が見つからないリスク
会社を売却すると決断してもすぐに買手企業が見つかるとは限りません。
M&Aにはそれなりのコストがかかるので、買い手企業にとっては、それなりのメリットがなければM&Aを実行しません。コロナ禍においては、M&Aを検討する企業数が減っており、かつ投資目線も厳しくなっています。つまり、「コストをかけてもM&Aを行う」と買い手企業が思うような魅力がある会社(売り手企業)でない限り、なかなか買手企業が現れないと考えるのが良いでしょう。M&A市場においては、一般に「将来的に売り手企業がどの程度の収益を上げる力があるか」で売り手企業は評価されます。したがって、収益面では黒字にすること、過度な借入金(例えば、売上高を超える、あるいは同じ金額の借入金)は避けるべきです。
・M&A後における従業員の待遇面の不安
M&A後における従業員の労働条件や解雇の規則については、買い手企業によって変更をされないように最終契約書に記載しておく必要があります。最終契約書での取り決めがない場合、M&A前より悪い労働条件で働かされたり、簡単に解雇されたりする可能性があるためです。M&Aを実行する場合、確認する事項は個別案件ごとに異なり、また多岐にわたります。この確認をおろそかにせず、売り手企業と買い手企業のお互いがM&Aのメリットを享受できるように交渉を進めることが重要です。
Ⅶ会社を売却する際の株価の考え方
株価(株式価値)の算定方法として一般的に用いられる手法は、修正純資産法、類似会社比較法(マルチプル法)、DCF法です。
【1】修正純資産法
評価対象会社(売手)の貸借対照表に計上されている全ての資産・負債を時価評価した後の純資産額に営業権を加算して企業価値を算定する方法です。この方法は、企業の静的な価値を判定するのに適しています。未上場会社のM&Aで利用されることが多い方法です。
(注)黒字の場合、営業権として修正後営業利益の3年分程度の金額を加算します。一方、赤字(営業損失)の場合、営業権はつきません。社歴〇〇年の老舗企業、あるいは△△△ブランドで有名などの要素は、営業権として評価されません。
【2】類似会社比較法(マルチプル法)
業種、企業規模等の類似する上場会社の一定の財務数値に対する企業価値の倍率を測定し、評価対象会社(売手)の財務数値に当該倍率を乗じることで企業価値を算定する方法です。
上場会社、未上場会社のM&Aにおいて利用されている方法です。
なお、未上場の中小企業・小規模企業のM&Aの株価算定においては、会社規模(売上)が小さい、ニッチ業種であるなどの理由により、上場会社の中から類似会社を選定することが難しい場合があります。
【3】DCF法
事業活動から得られると予測される将来キャッシュ・フローの総額を現在価値に割り引いた金額を企業価値として評価する方法です。将来キャッシュ・フローの予測に企業価値が大きく左右される方法です。上場会社のM&Aにおいては、一般的に利用されることが多いです。
なお、DCF法を用いる場合、将来キャッシュ・フロー算出の基礎となる評価対象会社(売手)の事業計画が必要となります。また、当該事業計画の客観性、妥当性、実現性等が重要になります。
【4】考慮すべき事項
評価対象会社(売手)が、企業のライフサイクル(イメージ図)において、創業期、成長期、成熟期、衰退期のいずれの段階に該当するかを判断します。
併せて、評価対象会社の継続性の疑義の有無、知的財産等に基づく超過収益力に依存する収益構造であるか、類似上場会社のない新規ビジネス、或いはニッチ業種に該当するかなどを判断する必要があります。
企業のライフサイクル(イメージ図)
以上の考慮すべき事項を確認した後、評価対象会社(売手)に適切な株価(株式価値)の算定方法を選択します。複数の算定方法を選択できる場合は、それぞれの算定方法の結果を比較検討するのがよいでしょう。
【5】株価(株式価値)の算定方法の選択
〇:採用が適していると考えられる △:場合によっては採用することが想定される
【6】会社を売却する場合に係る税金
中小M&Aの方法のうち、最も多く用いられる株式譲渡の場合において、会社売却に係る税金をどのように考えるかを一緒に見てみることにします。会社の株主が個人である場合、所得税・住民税あわせて20.315% の固定税率で分離課税が適用されます。以下の設例を用いて、会社を売却した場合、株主の税金をどのように計算するかを説明します。
<設例>
会社株主は、社長のみの一人株主とします。
株式の出資額10,000千円、株式譲渡代金100,000千円、売り手(個人株主)のM&A手数料5,500千円 (消費税込み)とします。
株式の売却益(注)は、株式譲渡代金から株式の出資額を差し引いた、90,000千円(=100,000千円−10,000千円)となります。
(注)キャピタル・ゲイン(資本利得)
個人株主の場合、株式の売却益は分離課税の対象となり、税率は20.315%(注)が適用されます。
また、M&A手数料(消費税込み)は、売却益から費用として差し引くことができます。
よって、個人株主が負担する税金は、以下のように計算することができます。
(90,000千円−5,500千円)×20.315%(注)=17,166千円
(注)所得税及び復興特別所得税(15.315%)+住民税(5%)
【7】会社を売却するタイミングを考える場合のポイント
会社を売却するためのポイントは3つあります。
ポイント① 引退の時期を決める。
「この事業が上手くいったあとで」といった条件付きの不明確な時期の決め方ではなく、できれば年月を確定することをおすすめします。時期を決めることで、実現するための強い決意が生まれます。
経営状態がよいタイミングで売却すると高い株価で売却でき有利ですが「企業価値が上がったら売却してリタイアしよう」という決め方だとなかなか踏ん切りがつかず、ハッピーリタイアの実現は難しくなるでしょう。
ポイント② 売却前に次の経営者がやりやすいように経営環境を整えておくことです。
後顧の憂いなくリタイアするためには、経営者の頭の中にある重要な項目を整理しておくことが重要です。
特に、従業員の対するケアがポイントであり、各従業員の性格等を、事業引継ぎの際に伝えておかなければ、その後の組織運営に支障が出ます。
ポイント③良いフィナンシャル・アドバイザーを見つける。
会社を売却する際には、専門的知識が必要となり、M&Aの専門家のサポートが必要となります。
中小M&Aの実績が十分にあり、業界での評判の良いM&A仲介会社を選ぶとよいでしょう。
どのM&A仲介会社も初期相談は、無料で対応しています。複数社と面談して、相性の良さそうな会社を選択するのも一つの方法です。
(注)フィナンシャル・アドバイザーの役割は、クライアント(売り手、買い手)が目指す戦略実現のために、最適なM&A手法を企画 立案し、その執行を全面的にサポートすることです。アドバイザリー会社のタイプとしては、金融機関系、会計会社系、ブティッ系の3つに大別することができます。
Ⅷ弊社M&Aコンサルティングサービスのご案内
弊社のM&Aコンサルティングのご案内です。特徴は3点あります。
①プロフェッショナルによるM&Aサポート
M&Aの専門性を持つ、経験豊かなコンサルタントが、皆様にきめ細かなサービスを提供させていただきます。実際に成約したお客様、皆様からご満足いただいております。
②完全成功報酬の手数料体系
当社は、1社でも多くの中小企業のM&A支援を行うために、リーズナブルな手数料体系を採用しています。着手金、月額費用などはいただかず、成功報酬のみの完全成功報酬制を採用しています。
③多くの成約実績
業種、規模、エリアを問わず、多くの成約実績がございます。
高い専門性を持ったM&Aコンサルタントが、ご満足いただけるサービスを提供させていただきます。
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