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2020年受託開発・ソフトウェア業界のM&A

監修

経営承継支援編集部

この記事は、株式会社経営承継支援の編集部が監修しました。M&Aに関してわかりやすく役に立つ記事を目指しています。

目次 [ ]

2020年受託開発・ソフトウェア業界のM&A

受託開発・ソフトウェア業界は、業種別にみるとM&A件数が1番多い業界です。

デジタル化が進む現代において、必要とされるスキルも日々、変化していき今後もスピードが求められる業界のため、M&Aによる企業買収によって「時間を買う」という行為が求められます。

本コラムでは、受託開発・ソフトウェア業界のM&Aについて解説していきます。

 

受託開発・ソフトウェア業界のよくある悩み・ニーズ

ソフトウェアの研究・開発には、基本的に専門性の高い知識と技術が求められます。

そのため、時代の需要とマッチしたソフトウェアを作り出すためには、優れたスキルを持つシステムエンジニアやプログラマーなどの技術者が必要となります。

しかし、ソフトウェア業界の技術者を取り巻く労働環境はまだまだ充実しているとは言いがたく、人材が不足しているのが現状です。

とりわけ知名度の低い企業は、技術者の確保により苦労している傾向が見られます。

また、ビジネストレンドの移り変わりが激しい業界ですから、時代のニーズに合わせた柔軟な対応力が求められるでしょう。

ただ、しっかりとした経営基盤を持たない中小企業では、それが難しいケースが予想されます。

こうした問題点や課題を解決すべく、M&Aによる吸収合併や経営権売却などを行い、人材確保や事業規模の拡大などを進めようと考えている企業もあります。

 

ソフトウェア業界における動向・トピックス

IT技術の発展やインフラ整備などによって、あらゆるものがインターネットに接続されている社会へと変化しつつあります。

さらにビッグデータの活用や、人工知能(AI)の導入がさまざまな分野で始まっており、社会のデジタル化の動向は新しい局面を迎えていると言えるでしょう。

こうしたデジタル化による変化は「デジタルトランスフォーメーション」や「デジタル革命」などと呼ばれ、ビジネスやライフスタイルにも影響を与えるとされています。

このような背景を持つソフトウェア業界では、新しいビジネススタイルや技術者のスキル向上などが求められています。

加えて、優れた経営者やリーダーの存在がデジタルトランスフォーメーションの鍵だと考えられており、明確で革新的なビジョンのもと、企業経営をおこなっていくことが重要だとされています。

時代に合わせて随時進歩していくソフトウェア業界ですが、一方で人材は慢性的に不足している状態が続いています。

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が発表した「IT人材白書2019」という資料によれば、IT人材の量に関するアンケートにおいて、2018年度は「大幅に不足している」が31.1%とはじめて30%を超えました。今後、この比率は高まっていくことでしょう。

 

ソフトウェア業界でM&Aをすることのメリット(譲渡側)

大手企業に経営権を売却したり、有力グループからの買収を受け入れたりすることで、事業規模の拡大が期待できます。

それに伴って経営基盤も安定しますから、事業経営の効率化や安定化が図れ、従業員の雇用状況を維持することもできるでしょう。

譲渡の条件によっては、従業員の賃金面や福利厚生面などが改善され、労働環境が良化するケースも考えられます。

また、譲受側企業に優秀なシステムエンジニアやプログラマーが在籍していた場合、そのノウハウや指導力を享受できるため、譲渡側企業の人材育成にも繋がるでしょう。

それから、譲渡側企業の経営者が日進月歩する最新技術に対応できなかったり、後継者が見つからなかったりといった問題も、解決できる可能性があります。

 

ソフトウェア業界でM&Aをすることのメリット(譲受側)

事業規模やシェアを拡大できるので、より効率的で安定した事業経営に取り組めます。

そして譲渡側企業の取引先を受け継ぐことで、ビジネスチャンスの増加も見込めるでしょう。

また、自社には存在しない技術や、苦手としている分野のノウハウを譲渡側企業が持っていた場合、新たな事業への対応力を手に入れられます。

互いのノウハウを合わせることで、魅力的な新技術を開発できる可能性もあるでしょう。

譲渡側企業に有能な技術者が在籍していれば、純粋に技術力の向上となります。

経験豊富な人材の一括確保も可能なため、人材育成に要する経費や時間などの節約にも繋がるでしょう。

さらに、譲渡側企業のオフィスやツールをそのまま流用できますから、イニシャルコストを抑えることができます。

ほかにも、社外に発注していた仕事を内製化し、コスト低下と利益増加を図れることもあるでしょう。ディスカッションをすべて社内で行うことで作業効率が高まりますし、仕事の質も一定以上のレベルを確保しやすくなります。

 

ソフトウェア業界のM&Aのポイント

ソフトウェア業界は技術者の能力が企業の利益に直結しやすいため、幅広いプログラミング言語やアルゴリズムなどを習得している優秀な技術者を確保することが大切です。

また、慢性的な人材不足に陥っているソフトウェア業界において、経験を積んだ技術者を多数確保できることには、とても大きな価値があります。

それゆえ合併や買収をおこなう企業を選ぶ際、対象となる企業の技術ノウハウに加え、従業員のスキルレベルや人数も、選定に関する重要なポイントとなるでしょう。

ただし、優秀な人材の数には限りがありますから、未経験者や初心者を優れた技術者へと育成するという点にも、注目しなければいけません。

したがって、高品質な技術者育成プログラムを持つ企業とM&Aを行うことも、今度のソフトウェア業界で生き残っていくうえで、必要となる場合があるでしょう。

 

 

 

技術の進歩とビジネストレンドの変化が激しいソフトウェア業界では、他業種に比べて活発にM&Aが行われていますので、一度、お問い合わせください。

 

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