子会社とグループ会社の違いとは?

こんにちは。経営承継支援のブログ担当チームです。

子会社は議決権の過半数(50%超)を親会社が保有し、経営支配を受ける会社として会社法に定義されます。
関連会社は20〜50%未満の持株比率で親会社が重要な影響を持ち、関係会社・グループ会社はこれらを包含する広い概念です。
持株会社はグループ経営の要となる存在で、M&Aにおける企業再編やガバナンス強化の手法としても広く活用されます。

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子会社とは?

子会社とは、親会社によってその株式の50%超を保有されている会社です。50%超の取得は、株主総会での議決権の過半数を所有することになり、子会社となる会社の経営権を取得することを意味します。

子会社の定義 (会社法 第2条第3号)
子会社とは、会社がその総株主の議決権の過半数を有する株式会社その他の当該会社がその経営を支配している法人として法務省令で定めるもの

子会社の判定基準

議決権比率 議決権以外の要件 判定
50%超 なし 子会社
40%以上、50%以下 特定の者(注1)の議決権とあわせて 50%超、
または一定の要件(注2)にあてはまる場合
子会社
40%未満 特定の者(注1)の議決権とあわせて 50%超、
かつ一定の要件(注2)にあてはまる場合
子会社

(注1) 親会社と同じ意思を持って議決権を行使する者。親会社の議決権と特定の者の議決権を合計すると議決権の50%超になる。
(注2) 子会社判定における一定の要件
① 他の会社の取締役などに準ずる役職に自社の役員等が就任している。
② 他の会社に対して重要な融資・重要な技術提供・重要な販売・仕入などのビジネス上の取引が存在している。

関連会社(持分法適用会社)とは、親会社によってその株式を20%以上50%未満保有されている会社です。この場合は、親会社が関連会社の経営に影響を持つことになります。
 

 

関連会社とは

関連会社の定義 (会社計算規則第2条3-18)

会社が他の会社等の財務及び事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができる場合における当該他の会社等(子会社を除く。)をいう

関連会社の定義 (財務諸表規則第8条第5項)

会社等及び当該会社等の子会社が、出資、人事、資金、技術、取引等の関係を通じて、子会社以外の他の会社等の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができる場合における当該子会社以外の他の会社等をいう

関連会社の判定基準

議決権比率 議決権以外の要件 判定
20%以上 なし 関連会社
15%以上、20%未満 一定の要件(注3)にあてはまる場合 関連会社
15%未満 特定の者の議決権とあわせて自己所有等議決権数(※)が 20%以上、かつ一定の要件(注3)に当てはまる場合 関連会社

(注3)一定の要件に該当する場合
① 親会社の社員等が役員等に就任している
② 親会社が重要な融資を行っている
③ 親会社が重要な技術を提供している
④ 親会社と販売や仕入などビジネス上の重要な取引がある
⑤ 財務や事業の方針決定において重要な影響があると考えられる事実が存在する
 

 

関係会社とは

関係会社とは、親会社、子会社、関連会社を含めた関係性のある会社全体のまとまりに該当します。
関係会社の定義 (会社計算規則第2条3-22)
当該株式会社の親会社、子会社及び関連会社並びに当該株式会社が他の会社等の関連会社である場合における当該他の会社等をいう
 


 

グループ会社とは

グループ会社は、法律上の定義はありません。
一般的には、親会社、子会社、関連会社を全部まとめた関係会社とほぼ同じ概念になります。

<子会社、完全子会社、関連会社、関係会社、グループ会社の要件>

子会社 50%以上の議決権を親会社に保有されている会社
完全子会社 子会社のうち、100%の議決権を親会社が持っている会社
関連会社 子会社ではないが親会社が実質の重要な影響力を持っている会社
関係会社 親会社、子会社、関連会社を含めた関係性のある会社全体
グループ会社 一般的に関係会社と似た意味で用いられる

■持株会社(ホールディングス)とは

持株会社とは、他の会社の株式を保有することを主たる事業とする会社のことを指します。英語では「ホールディングカンパニー(Holding Company)」とも呼ばれ、近年では社名に「ホールディングス」を含む企業が増加しています。

持株会社には大きく分けて「純粋持株会社」と「事業持株会社」の2種類があります。純粋持株会社は、自社では事業を行わず、傘下の子会社の株式を保有・管理することのみを目的とする会社です。一方、事業持株会社は、自社でも事業を行いながら、他社の株式を保有して経営支配を行う会社です。

■M&Aにおける持株会社の活用

M&Aの場面では、持株会社スキームが多く活用されています。例えば、買収側企業が持株会社を設立し、その傘下に買収対象企業を子会社として組み込むことで、グループ全体のガバナンス強化や経営資源の効率的な配分が可能になります。また、事業ごとに子会社を分離することでリスクを遮断しつつ、グループとして一体的な経営戦略を推進できる点も大きなメリットです。

■グループ会社との関係

持株会社を頂点として、その傘下に複数の子会社・関連会社が連なる構造が、いわゆる「企業グループ(グループ会社)」です。グループ会社は法律上の明確な定義を持たない概念ですが、実務上は親会社・子会社・関連会社を含む関係会社全体を指すことが多く、持株会社体制を採用する企業ではこのグループ構造がより明確に機能します。M&Aを通じてグループに新たな会社を加える際には、各社の位置づけ(子会社か関連会社かなど)を正確に把握することが、会計処理や経営管理の観点から非常に重要です。
以下の表では、子会社・関連会社・関係会社・グループ会社・持株会社の違いを、持株比率や法的定義、会計上の扱いなどの観点からまとめています。

区分 持株比率の目安 法的定義 経営への影響度 会計上の扱い
完全子会社 100% あり(会社法) 完全支配 連結対象
子会社 50%超 あり(会社法) 経営支配 連結対象
関連会社 20%以上50%未満 あり(会社計算規則等) 重要な影響 持分法適用
関係会社 規定なし(親・子・関連を包含) あり(会社計算規則) 様々 開示対象
グループ会社 規定なし なし(慣用的表現) 様々 慣用的に使用
持株会社 子会社株式を保有 なし(独禁法等で言及) 株式保有で支配 連結親会社になることが多い

各区分は持株比率だけでなく法的定義の有無や会計処理の方法でも大きく異なるため、自社が関与する会社がどの区分に該当するかを正確に把握しておくことが重要です。
 

 

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