幸いにも、ケーキ店を3店経営する売り手が見つかりました。
地域に根ざしたお店でしたが後継者おらず、事業の譲渡先を探していたのです。
交渉はスムーズにすすむかと思われたのですが、途中で売り手側に簿外の負債があることが判明しました。
この段階でご破算となってもおかしくなかったかもしれません。
しかし経営承継支援の担当者と協力することで、両社が納得いくかたちで条件交渉をすすめることができました。
また、買い手側が日々の業務に忙しく書面の準備などへの迅速な対応が難しい場面もありました。
しかし、そこは昔からのお付き合い。頻繁に連絡し、期日内に手続きを済ませることができました。
本件のように、顧問税理士の方々には「思考の柔軟性」をもち、広い視野をもって顧問先を支援していただきたいと強く思います。
今回の事例では、買い手が本当に探していたものは実は「工場用地となる不動産」ではなく「製造設備の確保」です。
顧問先の真の目的に合致する最適な選択肢を提案する。
これも、税理士の仕事の1つです。
そして、どんな案件でも大小様々なトラブルは起こるもの。
それも想定してM&Aを進めることが重要である思います。