【会社終活】法律における目的規定と趣旨規定とは


目的規定とは

最近制定される法律には、目的規定又は趣旨規定が第1条として置かれます。

 

1. 目的規定

 

目的規定は、法令の立法目的を簡潔に表現したもので、法令全体の解釈・運用の指針となるものです。

さらに目的規定は、上記のほか、立法を行うに至った動機を述べたり、直接の目的だけでなく究極的に大きな公益に資する旨を明記したりすることで、その法律の必要性や意義を強調する手段となることも少なくないようです。

趣旨規定とは

2.趣旨規定

 

趣旨規定は、法令がどのような事項について規定しているかを要約して表現したものです。

制定の目的よりも、その法律で定める内容そのものに重点があるといえます。

 

  破産法

第一章総則

(目的)

第一条 この法律は、支払不能又は債務超過にある債務者の財産等の清算に関する手続を定めること等により、債権者その他の利害関係人の利害及び債務者と債権者との間の権利関係を適切に調整し、もって債務者の財産等の適正かつ公平な清算を図るとともに、債務者について経済生活の再生の機会の確保を図ることを目的とする。

 

  会社法

第一章通則

(趣旨)

第一条 会社の設立、組織、運営及び管理については、他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、この法律の定めるところによる。

 

 民事再生法

第一章総則

(目的)

第一条 この法律は、経済的に窮境にある債務者について、その債権者の多数の同意を得、かつ、裁判所の認可を受けた再生計画を定めること等により、当該債務者とその債権者との間の民事上の権利関係を適切に調整し、もって当該債務者の事業又は経済生活の再生を図ることを目的とする。

 

 会社更生法

第一章総則

(目的)

第一条 この法律は、窮境にある株式会社について、更生計画の策定及びその遂行に関する手続を定めること等により、債権者、株主その他の利害関係人の利害を適切に調整し、もって当該株式会社の事業の維持更生を図ることを目的とする。

 

 

裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(ADR法)

第一章総則

(目的)

第一条 この法律は、内外の社会経済情勢の変化に伴い、裁判外紛争解決手続(訴訟手続によらずに民事上の紛争の解決をしようとする紛争の当事者のため、公正な第三者が関与して、その解決を図る手続をいう。以下同じ。)が、第三者の専門的な知見を反映して紛争の実情に即した迅速な解決を図る手続として重要なものとなっていることにかんがみ、裁判外紛争解決手続についての基本理念及び国等の責務を定めるとともに、民間紛争解決手続の業務に関し、認証の制度を設け、併せて時効の中断等に係る特例を定めてその利便の向上を図ること等により、紛争の当事者がその解決を図るのにふさわしい手続を選択することを容易にし、もって国民の権利利益の適切な実現に資することを目的とする。

 

  産業競争力強化法

第一章総則

(目的)

第一条 この法律は、我が国経済を再興すべく、我が国の産業を中長期にわたる低迷の状態から脱却させ、持続的発展の軌道に乗せるためには、経済社会情勢の変化に対応して、産業競争力を強化することが重要であることに鑑み、産業競争力の強化に関し、基本理念、国及び事業者の責務を定めるとともに、規制の特例措置の整備等及びこれを通じた規制改革を推進し、併せて、産業活動における新陳代謝の活性化を促進するための措置、株式会社産業革新投資機構に特定事業活動の支援等に関する業務を行わせるための措置及び中小企業の活力の再生を円滑化するための措置を講じ、もって国民生活の向上及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

 

 

第五章中小企業の活力の再生

第二節中小企業再生支援体制の整備

(独立行政法人中小企業基盤整備機構の行う再生支援業務)

第百四十条独立行政法人中小企業基盤整備機構は、中小企業の活力の再生を支援するため、次に掲げる業務を行う。

一投資事業有限責任組合(事業再編又は中小企業承継事業再生を実施する事業者に対する資金供給を行うものとして政令で定めるものに限る。次条第二項において「特定投資事業有限責任組合」という。)であって中小企業に対する投資事業を実施するものに対する当該投資事業の実施に必要な資金の出資を行うこと。

二第百三十四条第二項第一号から第四号までに掲げる業務を行うこと。

三認定支援機関の依頼に応じて、専門家の派遣その他中小企業再生支援業務の

実施に関し必要な協力を行うこと。

四中小企業再生支援業務の実施状況を評価し、及びその結果を経済産業大臣に

報告すること。

 

 株式会社地域経済活性化支援機構法

第一章総則

(機構の目的)

第一条 株式会社地域経済活性化支援機構は、雇用機会の確保に配慮しつつ、地域における総合的な経済力の向上を通じて地域経済の活性化を図り、併せてこれにより地域の信用秩序の基盤強化にも資するようにするため、金融機関、地方公共団体等と連携しつつ、有用な経営資源を有しながら過大な債務を負っている中小企業者その他の事業者に対して金融機関等が有する債権の買取りその他の業務を通じた当該事業者の事業の再生の支援及び地域経済の活性化に資する資金供給を行う投資事業有限責任組合の無限責任組合員としてその業務を執行する株式会社の経営管理その他の業務を通じた地域経済の活性化に資する事業活動の支援を行うことを目的とする株式会社とする。

 

 投資事業有限責任組合契約に関する法律

第一章総則

(目的)

第一条 この法律は、事業者に対する投資事業を行うための組合契約であって、無限責任組合員と有限責任組合員との別を約するものに関する制度を確立することにより、事業者への円滑な資金供給を促進し、その健全な成長発展を図り、もって我が国の経済活力の向上に資することを目的とする。

 

 債権管理回収業に関する特別措置法

第一章総則

(目的)

第一条 この法律は、特定金銭債権の処理が喫緊の課題となっている状況にかんがみ、許可制度を実施することにより弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)の特例として債権回収会社が業として特定金銭債権の管理及び回収を行うことができるようにするとともに、債権回収会社について必要な規制を行うことによりその業務の適正な運営の確保を図り、もって国民経済の健全な発展に資することを目的とする。

 

 特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律

(目的)

第一条 この法律は、支払不能に陥るおそれのある債務者等の経済的再生に資するため、民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)の特例として特定調停の手続を定めることにより、このような債務者が負っている金銭債務に係る利害関係の調整を促進することを目的とする。

 

M&Aの専門家プロフィール 野上智之

株式会社エクステンド

広島県出身、公立大学法人北九州市立大学商学部経営学科卒業。

大手システム会社を経て、教育研修会社での新規部門立上げや西日本責任者としての実践により、収支損益の黒字化と人財育成がなければ、企業は元気にならないという強い信念のもと中小企業に特化した経営コンサルタントに転身。

現在も10社を担当し、各地でセミナーや研修を行っています。

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