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秘訣5:常に複数の選択肢(代替案)を検討・準備しておく。

秘訣5 常に複数の選択肢(代替案)を検討・準備しておく。

何事もそうですが、常に予定しているシナリオ通りにコトが運ぶとは限りません。特に事業承継の場合は、対策に時間がかかることから、軌道修正を迫られた時から準備を始めたのでは、間に合わなくなる可能性があります。事業承継の方法を検討する場合、主な選択肢は以下の4つですが、常に複数の選択肢(代替案)を検討・準備しておくことが重要です。

【事業承継の主な選択肢】
1.親族承継
2.役員承継
3.M&A
4.(廃業)

4番目の「廃業」は、事業を承継しているとは言えないので、かっこ書にしていますが、赤字が継続し自力では好転が見込めず、また相手先が見つからない等の理由でM&Aも難しい場合の最後の選択肢です。会社を清算し、資産・借金の整理・オーナー個人への移転を行います。

一般的に、事業承継の方法を検討する場合、1番目から3番目の「親族承継」、「役員承継」、「M&A」の順番で検討されることが多いです。つまり、息子・娘をはじめ親族内に後継者がいる場合は「親族承継」、それが難しい場合で親族以外の役員が後継者となる場合は「役員承継」、その2つともが難しい場合に仕方なく「M&A」で第三者の企業に売却するという具合です。

息子・娘に事業を継ぐ意思と資質がある場合、「親族承継」が第一の選択肢となるのは当然です。ただし、その場合でも、「役員承継」や「M&A」についても検討し、それぞれの選択肢のメリット・デメリットを比較して代替案を検討しておくことをお勧めします。

地方の中堅・中小企業の場合に特に最近多いのは、後を継いでくれると思っていた息子・娘が東京をはじめとした大都市で就職・結婚して家庭を持ち、結局帰ってこないというケースです。また、役員承継を予定していたが、株の買取りに必要な多額の現金を用意できなかったり、金融機関に対する個人保証の引継ぎの問題のために断念せざるを得なかったという話もよく聞きます。

「M&A」については、「大企業が行うもので自社のような中小企業には関係ない話である。」また「M&Aは身売りである」であるといった誤解(無知)から、頭から選択肢として考えないというオーナー社長もまだまだ多いようです。しかし、親族承継や役員承継が難しい場合、M&Aが事業を継続する唯一の手段になります。M&Aの主なメリットは以下のとおりです。

【M&Aの主なメリット】
1.事業の継続・発展
2.従業員の雇用確保
3.取引・規模の拡大(事業シナジー)
4.老後の生活資金・創業者利潤の確保(ハッピーリタイアメント)
5.相続税対策・争族防止
6.第二創業の元手資金

このうち、①~③は経営面でのメリット、④~⑥は個人資産面でのメリットになります。特に③の「取引・規模の拡大」は、M&Aにより買収会社との事業シナジーの結果生まれるものでM&A固有のメリットです。

また、④の「老後の生活資金・創業者利潤の確保」も見逃せません。「秘訣2:引退後の人生プランの準備を行う。」のコラムにて、引退後に長年の夢をかなえるというお話をしましたが、M&Aによる株式売却収入は老後の生活資金や長年の夢を実現するための元手とすることができます。

特筆すべきが⑤の「相続税対策・争族防止」と⑥の「第二創業の元手資金」です。まず⑤のほうですが、親族承継の場合、安定経営の観点から原則後継者だけに自社株を承継させることから、後継者以外の相続人との間で相続財産の不均衡をもたらします。その結果、親族内で深刻な相続争いに発展することも少なくないのです。

通常、未上場株は換金性が低いですが、M&Aにより現金化できれば、相続税の納税資金を確保しつつ、相続人全員に対して資産の相続を平等に行うことができるため、争族防止にもなりまさに一石二鳥なのです。

最後に⑥の「第二創業の元手資金」についてお話しします。「第二創業」とは「事業承継を契機に既存事業をやめて新分野に挑戦すること」です。現在、国も「創業・第二創業促進補助金」制度により、新規開業だけでなくこの「第ニ創業」を支援しています。これは、環境や市場ニーズの変化に合わせて、中堅・中小企業の経営革新を支援することにより、経済の活性化につながるとの考えからです。

「秘訣3:事業の将来性、後継者の能力・資質を客観的に見極める。」のコラムで述べたとおり、もし、自社の事業の将来性が厳しいと判断する場合には、M&Aで今の会社を第三者に売却し、その売却資金を元手に新しい事業を起こすことも考えられます。また、息子・娘がいる場合でも事業の内容そのものに興味が持てないため、継がない・継ぎたくないというケースも多いです。そのような場合にも、現在の事業をM&Aで売却し、その資金を元手に息子や娘が本当にやりたい事業をやらせるということも考えられるでしょう。

このようなM&Aのメリットはあまり一般には知られておらず、本来、M&Aを選択した方が良い場合でも、検討すらされず事業承継が行われてしまったというケースは多いのです。どの事業承継手法が最適かは、もちろん会社やオーナー社長の意向やご事情によって全く異なります。だからこそ、常に複数の選択肢(代替案)を検討・準備しておくことが重要なのです。