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M&Aで失敗しないために!適切なリスク分析

事業の多角化や新規事業の立ち上げなど、さまざまな場面でM&Aは有効な手段です。もっとも、対象となる企業が表面化していない負債を抱えているケースなど、リスクを引き受けてしまうこともあります。そのため、M&Aにおいてはリスク分析が非常に重要となります。M&Aにおいて想定されるリスクは、買い手企業とターゲット企業それぞれに存在しています。一般的にお金を支払う買い手企業のほうがリスクは大きいと考えられているため、ターゲット企業が抱えているリスクについて重点的に見ていきましょう。

リスク分析の重要性

買収の対象となる企業をいくつか選んだなら、買収対象となる企業と秘密保持契約(NDA)を締結して実際に交渉し、情報を収集していきます。買収対象企業と接触する方法としては、仲介会社や金融機関を利用する方法、役員・社員間の人脈を活用する方法などがあります。いずれの方法を利用するにしても、適格に初期分析を行い、統合計画の策定などを行わなければなりません。一方、買い手側の企業も同様に、初期分析を行い、M&Aにおける手法を決める必要があります。リスク分析とは、初期分析・デュー・デリジェンスの一環で、M&Aが失敗するリスクを軽減することにつながるものです。

リスク分析を行うにあたっては、あらかじめいくつかの項目を洗い出し、チェックリストを作成しておくことが大切です。もっとも、想定されるリスクは業種ごとに異なっており、また同じ業種でも企業によって違います。M&Aにおいてリスクが上昇する主な要因は、短い検討時間・不十分な検討体制にあると考えられています。実際、2016年にアメリカのグローバル・コンサルティング・ファームが実施した調査では、41%の買い手が3年前に比べてデュー・デリジェンスにかける時間が短くなったと回答していました。

多方面にわたる!ターゲット企業に想定されるリスク項目

ターゲット企業の抱えているリスクは、財務、営業基盤、人事、技術・知財などさまざまな面に及んでいます。たとえば、ターゲットになる企業の業績が低迷・急激に悪化している場合、そもそも企業として継続できない可能性があります。資金繰りが悪化している場合にも承継した途端、赤字になることがありえます。一見、親会社の経営が上手くいっている場合でも、子会社や関連会社を含めると、赤字である可能性があるため、慎重な調査を行いましょう。また、過去に合併や分社などの組織再編を行っている場合、組織再編前のデータがそのまま当てはまらないことがあります。さらに、大口取引先との関係性は要チェックポイントです。大口取引先に貸し倒れされたり、取引停止されたりすると、大きな影響が生じます。良好な関係性を築けているかについてはしっかり確認しておきたいところです。

在庫が大幅に残っている場合には多くの人が採算は悪いと判断できるのですが、M&Aの直前に在庫が急激に増減している場合にも注意してください。直近の決算期末の残高だけでなく、過去3年間のデータに目を向けると良いでしょう。急激に在庫が残るようになっていた場合、その原因にも着目しましょう。製品クレームで在庫の処分が困難になっている場合、経営自体が継続できない可能性があります。あるいは、工場での環境汚染リスクがあるため製造量が減少している場合には、今後法的な問題が発生するかもしれません。すでに係争中の事件がある場合には、どういった経緯で訴訟が提起されたのか、どのような結末になろうとしているのかを見直しておきましょう。


不動産に多額の含み損益があると買い取り金額に影響するため、重要な不動産については不動産鑑定士に依頼して、鑑定評価を得ておくことが望ましいと言えます。また、設備投資が適切かを見ておくことで、買収後の設備の入れ替えの必要性の有無がわかります。

これに対して、ターゲット企業は、株主が最大限の利益を得られるように、その企業を買い叩かれてしまわないように注意すべきです。場合によっては忠実義務違反・善管注意義務違反となることもあるので、気を付けてください。

創業者や株主、取引先、従業員との関係性も要チェック!

M&A後にいろいろなリスクが顕在化するおそれもあるので、創業者や株主、取引先、従業員、労働組合に関するリスク分析も大切です。オーナー一族と継続的な取引関係があると、不透明な取引がなされている蓋然性が高いため、関係の清算を測るタイミングを見極めたいところです。また、株主が分散していたり株主との関係が良好でなかったりすると、スムーズにM&Aを行えない可能性があるため、M&Aの実施可能性についてリスク分析が必要です。

取引先との関係では重要な契約に「チェンジ・オブ・コントロール条項」がないかを確認してください。これがあると、M&Aで支配者が変わった場合に、事業の根幹となる技術を使えなくなる可能性があります。さらに過去のリストラの有無・経緯や労働組合との関係性から将来、法的紛争に発展する可能性の高さも把握しておきたいところです。

どのような点でリスクが高いのかを念頭に置き、十分な時間をかけた細かなリスク分析が重要となるでしょう。

 

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