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事業承継やM&Aに欠かせない!財務分析とは?

財務分析は、貸借対照表や損益計算書から事業の特徴や課題などを読み取るために行うものです。日常的な経営活動を進めていくためや経営目標を立てるためには欠かせないものですが、それだけでなく事業承継やM&Aを検討する場合にも必要となる分析です。事業承継においては、相続税における非上場株式の評価額引き下げの検討材料となりますし、M&Aにおいても評価対象企業の分析で使うことになります。そこで、M&Aを行う場合における財務分析とは何か、どんな切り口で分析していくのかなどについてお伝えします。

M&Aの初期分析は財務分析・事業分析・リスク分析の3つ

M&Aを行う場合、評価対象企業についてまず初期分析を行います。初期に分析する主な項目は財務分析と事業分析、そしてリスク分析の3つです。M&Aにおける財務分析とは、文字通り企業の財務に関する数字に着目して企業を分析することをいいます。事業分析とは、事業領域がどこからどこまでか、その事業領域内においてどの程度の位置にいるかなどを分析するもので、市場占有率や業界特徴などに注目します。

リスク分析では、事業継続に関わるリスクや人材に関するリスク、訴訟リスクそして品質や災害に関するリスクなど幅広いリスク項目についてチェックを行います。これら3つの分析のうち、財務分析は欠かすことができない重要な分析です。

財務分析の進め方としては、まずP/L(プロフィットアンドロスステートメント)と略される損益計算書の分析を行い、次にB/S(バランスシート)と呼ばれる貸借対照表の分析を行います。最後にROEツリーなどを活用してROE(リターンオンエクイティ、自己資本利益率)をさらに各種財務指標に分解しながら、損益計算書と貸借対照表を合わせた分析を行うという形で進めます。

ROEツリーなどを使って分析する方法を財務指標分析といいます。M&Aを行う場合、評価対象企業についてまず初期分析を行います。初期に分析する主な項目は財務分析と事業分析、そしてリスク分析の3つです。

損益計算書分析は増減分析を行って収益構造を分析

M&Aを行うにあたって評価対象企業について行う財務分析の最初のステップは損益計算書分析です。損益計算書とは、会計期間における売上高や各種費用を勘定科目ごとに記載したもので、利益の内訳がわかる財務諸表です。評価対象会社の収益力を理解するためには、この損益計算書分析は欠かせません。単年度の損益計算書を分析する場合は、売上高に対する売上原価率や販売費率、一般管理費の率などで収益構造を把握し、合わせて売上から売上原価を引いた売上総利益やさらに販売費および一般管理費を引いた営業利益などの水準を確認します。

ただし単年度の損益計算書を見ているだけでは、過去からの収益力の変化を分析できませんので、前年の損益計算書や事業計画の損益計算書と実績の損益計算書を比較して分析するのがポイントです。損益計算書を並べ、増減が大きな勘定科目、売上高比率の増減が大きい勘定科目に注目して分析することによって、的確な収益構造分析が可能になるでしょう。

特に、各種利益率の変動には注意する必要があります。一般的には、売上総利益は商品力、営業利益は本業の力、営業利益に利息などの財務上の損益を加減算した経常利益は企業の実力を表すといわれていますので、分析の目的に応じて各種利益率の変化に注目することが大切です。

貸借対照表は増減分析を行って資金調達と運用のバランスを分析

M&Aにおける対象企業評価では、損益計算書の次は貸借対照表分析を行います。貸借対照表は、企業にとってのプラスの財産である資産と、マイナスの財産である負債、そしてその差額であり株主資本とほぼ同じである純資産が記載されている財務諸表です。負債項目と純資産項目を見ることで、外部借入なのか株主資本なのかといった資金調達の源泉がわかります。調達した資金がどのような資産に化けているかについても勘定科目単位で把握することができます。

また、資産と負債はそれぞれ流動と固定に分けられます。流動資産・流動負債には棚卸資産や売掛債権・買掛債権など営業サイクルから発生する資産や負債と、1年以内に回収もしくは支払期日が到来する資産・負債が含まれます。流動資産を流動負債で割った流動比率を見ることで1年以内の資金の過不足について把握することができます。損益計算書と同じく、貸借対照表も前年などの貸借対照表と比較して科目ごとの増減を確認することが大切です。棚卸資産の金額が売上の伸び以上に増えていないか、引当金の積み立て不足がないかといったことも、数年間の貸借対照表を比較して推移を勘定科目ごとに分析することで的確に分析できるようになるはずです。

ROEツリーを活用して財務上の特徴を分析

損益計算書と貸借対照表の分析が終わったら、次はこれら2つを合わせた総合的な分析を行います。それが財務指標分析で、ROEツリーなどを使って各種指標に分解していきます。ROEや利益率、回転率などさまざま指標をみることで、多面的に評価対象企業の財務状態を把握することができ、財務上の特徴を捉えることができるようになるでしょう。

ROEとは、利益額を自己資本で割ったもので、株主の立場から見たときの投資利回りに相当する率です。つまり、株主から委託された資金によって効率的に利益を上げたかどうかを見ることができるのがROEということです。ROEは、利益÷自己資本ですが、これは利益÷売上高と売上高÷自己資本に分解できます。利益÷売上高は利益率、売上高÷自己資本は売上高自己資本回転率といいます。利益率は高ければ高いほど収益力が高いと評価できます。

また、回転率については、自己資本が1年間に何回売上と回収を繰り返したかを表しますので、回転率が高ければ資金効率が良いということになります。M&Aにおける財務分析は、この財務指標分析まで確実に行うようにしましょう。

 

 

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