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情報システムの重要性と統合のポイント

2つ以上の企業が合併や買収などによって1つになるM&Aでは、互いの企業が抱える部門や人材、各種システムなどのスムーズな統合が重要になります。特に市場動向や顧客データなどを管理する情報システムの統合は、その後の事業計画や経営戦略に大きく影響する可能性が高いでしょう。しかし、企業の根幹を支える情報システムの統合作業は容易ではなく、さまざまな課題や問題点が存在します。そこで、情報システム統合のポイントについて詳しく解説していきます。

情報システムの統合はM&Aにおいて重要課題

情報システムは企業経営の中核であり、ビジネスの推進において重要な役割を果たします。経営戦略の鍵となる各種データの運用・管理に加え、業務の効率化や自動化など、多くの業務プロセスが情報システムを経由して行われます。そのため、情報システムに不具合があった場合、高確率で事業運営に支障をきたすでしょう。
そしてM&Aでは、高い重要度を誇る情報システムの統合が大きな課題となることがあります。企業の根幹を支える情報システムの統合・共有は、本来ならじっくりと時間をかけて慎重に進めたほうがいいのですが、M&Aの成立から統合企業の営業開始までの期間は、それほど長くない傾向にあります。
主な理由は、M&Aによって発生した宣伝効果や注目度が新鮮なうちに営業を始めたいという、経営陣や株主の意向です。情報システムは経営戦略の要であるはずなのに、その統合と共有に費やす準備期間が短いせいで、情報システムの統合及び情報システムを運用するIT部門そのものの統合が未完成なまま、営業開始日を迎えてしまうというケースも見られます。その結果、情報システムに不具合が発生したり、営業開始日を延期したりといった問題が起こります。
こうした事態を避けるためにも、情報システムの統合・共有には、充分な検討と準備の期間を設けることが望ましいと言えます。高い安定性と信頼性を兼ね備えた情報システムを確立することが、統合後の企業経営を成功させるための、第一歩となるでしょう。

情報システム統合にあたっての作業パターン

情報システムを統合する際、その作業工程には主に3つのパターンがあります。まずは、新しいシステムに移行するパターンです。まったく新しい情報システムを開発・構築し、企業のデータをその新システムで管理します。各企業が統合以前に使用していた旧システムのデータも、すべて新システムへと移行させます。2つの旧システムからデータを移行させる場合、旧システム×2と移行システム×2と新システム×1を合わせ、一時的に最大5つのシステムが同時稼働することになります。最終的には1つの新システムにデータが統合されます。
また、各企業が持つ情報システムを継続利用しつつ、さらに統合用の新システムも構築するというパターンもあります。新システムを中心に、各現行システムも並行して運用します。2つの企業が統合する場合、現行システム×2、データ提供用システム×2、新システム×1の合計5つのシステムが常時稼働する形となります。
それから、いずれかの企業の情報システムを活かし、他方の情報システムを廃止するパターンもあります。廃止予定システム×1と移行システム×1、そして継続利用システム×1の最大3システムが一時的に稼働し、その後は継続利用システム1つに情報が統合されます。

情報システム統合はスケジュール調整が大切

情報システムを統合するためには、新システムの開発やデータ移行、現状調査や統合計画の策定、IT部門職員の研修など、多くの作業が必要になります。そうした膨大な作業を営業開始日までに完遂できればいいのですが、限られた準備期間のなかで、安全性を確保しながら全作業工程を終えるのは困難な場合があります。ですから情報システムを統合するにあたっては、どの作業から進めるのかという優先順位を決定し、効率的なスケジュール進行を目指す必要があるでしょう。
たとえば、優先順位の高い作業は営業開始日までに終わらせ、残りは営業開始後に順次速やかに統合していくというスケジュール調整が現実的です。
さらに情報システムの統合作業と並行して、企業としての通常業務を行わなければならない状況が考えられます。統合作業のピークと企業の繁忙期が重ならないようスケジュールを調整し、作業量を上手く分散することで、統合作業の効率を維持しやすくなるでしょう。

情報システム統合の阻害要因とは?

M&Aの過程で、情報システムの統合がスムーズに進まない場合があります。阻害要因としては、経営陣が情報システムの重要性や情報技術動向を充分に理解していないというケースが挙げられます。情報システムの本質を知らず、情報分野の経験を持たない経営陣によって運営される企業では、情報システムは軽視され、統合が上手くいかないことがありえるでしょう。それから、IT部門責任者のリーダーシップ欠如も阻害要因となりえます。情報システムの知識や経験が豊富な責任者であっても、人心掌握スキルやコミュニケーション能力が低ければ、プロジェクトメンバーをまとめることはできません。その結果、統合作業の遅延が発生します。また、M&Aを行う企業が各々のやり方や方針に固執するあまり、統合が進まないという状況も考えられます。これは経営陣レベルから従業員個人レベルに至るまで、さまざまなセクションで起こりえる問題です。企業文化の差異や、企業間の格差が大きいと、こうした利害関係の衝突や摩擦が発生しやすくなります。
こちらで例として挙げた阻害要因は一部であり、企業体質やM&Aの条件などによって、情報システムの統合を阻害する要因は多種多様です。

 

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