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M&A事例紹介5:調剤薬局の閉局の危機をM&Aにより乗り切った事例(調剤薬局)

先日、中小調剤薬局1店舗の事業譲渡案件が成約しました。

数ヶ月前、首都圏で年間処方箋枚数が1万枚程度の調剤薬局を経営する会社オーナーから、当社の代表電話あてに早急に薬局を売却したいとのご相談がありました。

売却理由をお伺いしたところ、「(当該薬局の)管理薬剤師が急病のため緊急入院してしまい、薬局の営業を続けられなくなりそうだから。」とのことでした。中小調剤薬局の場合、常勤の管理薬剤師と臨時薬剤師数名で勤務時間のシフトを組み、営業対応を行っているケースが多いです。しかし、なんらかの理由で核となる管理薬剤師が勤務できなくなると、臨時薬剤師だけではシフトに穴が開いてしまいます。その結果、処方元の病院(クリニック)は営業しているのに、その門前にある調剤薬局は閉まっているという状態になってしまいます。ご相談いただいた会社オーナーが薬剤師であれば、管理薬剤師の代わりにシフトに入ることができるのですが、このオーナーは薬剤師ではなかったため、それも適いません。

「(勤務時間の)シフトに穴が開いてしまうと、処方元のクリニックのドクターに迷惑をかけてしまうし、薬局から患者さんが離れてしまう。」オーナーの声からは、切羽詰まった様子が感じられました。代わりとなる管理薬剤師の採用も急ぎ募集したものの、昨今の深刻な薬剤師不足でそれも難しい様子です。「すぐに薬剤師を派遣してもらえる薬局を紹介してほしい。」当社は買い手となる薬局の候補のリストアップを開始しました。

当社のデータべースには、当該地域での買い手候補がすでに複数登録されておりました。当社は譲渡側オーナーに確認をとり、買い手候補に1件づつ打診を開始しました。譲渡側オーナーの希望条件は、譲渡価格もさることながら、「すぐに薬剤師を派遣できる」こと。ただ、余剰人員を抱えている薬局はなかなか見つかりません。

その中で、当該薬局の譲受けに強い関心を示される独立希望の勤務薬剤師がいました。同じエリアの別の調剤薬局に勤務されており、「もし当該薬局を譲受けて独立できるのなら、翌週から週二日の休日を割いてシフトに入っても良い。」とのことでした。独立を希望されている薬剤師の方にとっては、ゼロから薬局を新規開業するよりも、既存の薬局の店舗を譲受けて独立する方が、遥かにリスクが少ないのですが、エリアや価格等の条件面で、自分の希望にあう案件はなかなか見つからないのが現状です。この独立希望薬剤師の方も、自分の希望にぴったり合う案件を紹介され、意欲満々といったご様子でした。

条件面で譲渡、譲受け双方が基本合意できることを確認し、当社は早速双方のご面談の場を設けました。譲渡側オーナーも、独立希望薬剤師の方の真摯な姿勢に安心されたご様子でした。その後、当社はすぐに事業譲渡契約書のドラフトを作成し、事業譲渡契約書の条文に従って、一つひとつ条件を確認し契約書を完成、無事、契約締結となりました。

契約締結後、翌日から勤務薬剤師がシフトに入られ、営業のサポートを行うとともに、事実上の引継ぎが開始されました。また、それらと並行して、受け皿となる譲受会社の新規設立、金融機関からの買収資金の調達、厚生局や保健所への届け出等の必要な手続きについても、当社がサポートすることにより、スピーディに実行することができました。

事業譲渡契約書締結から2ヶ月後、当該案件は無事クロージングし、勤務薬剤師は晴れて独立され、調剤薬局オーナーとして日々、ご多忙な毎日を送られています。

今回の事例は、薬剤師不足の薬局と独立を希望する薬剤師のニーズをマッチングすることにより、調剤薬局の閉局の危機を乗り切った事例でした。